(第152号)
Noctilucent Clouds

読み:ノクティルーセント クラウズ
意味:夜光雲

いろんな特別な状態が続いた今年も、ふと気が付くと、あと少しになってしまいました。猪名川天文台も、緊急事態宣言や道路工事による長期休館など、いつもと全く違う1年でしたが、先日無事再開されて、本当にうれしいようなほっとしたような気持ちです。感染予防に努めつつ、星空と一緒に2020年を見送りたいと思います。
ところで、11月29日(日)の夕方、種子島宇宙センターからH2Aロケットが打ち上げられ、データ中継衛星を予定通り分離することに成功しました。今年最後の英語は、このロケット打ち上げにまつわる特別な雲の名前、「Noctilucent Clouds(読み:ノクティルーセント クラウズ)=夜光雲」です。Noctilucentとは、“夜に輝く”という意味。“夜に光る雲”の名前の通り、明け方や夕方の地上が暗い時に、上空のとても高い所で発生して太陽に照らされ、明るく輝く雲のことです。今回ロケットの打ち上げが夕方で、夕暮れで地上が暗くなった日本各地で、光る筋状の雲が見られたとのこと。ロケットが出す水蒸気などが原因で雲が発生し、それが太陽に照らされて見えていたそうです。とても珍しい現象のようですが、筆者は見逃してしまいました、、残念。
さて、今年も1年間「星にまつわる英語」をご覧いただき、どうもありがとうございました。地上ではまだまだコロナ問題が収まりませんが、夜空を見上げながら、来年は少しでも状況が改善するよう祈っています。みなさま、良いお年を!
(まるちゃん)

【Noctilucent Clouds(夜光雲) 白い筋状の雲

11月29日16:25のH2Aロケット43号機の打ち上げで発生

撮影:田渕弘一 2020年11月29日

(第151号)
Winged Horse

読み:ウイングド ホース
意味:羽の生えた馬、ペガスス座の愛称

秋もすっかり深まってきました。仕事帰りに、西空に並んだ土星&木星と、東空に赤く輝く”Red Planet”=火星を見比べながら夜道を歩くのも、だんだん寒くなってきた気がします。この秋は、ずらりと並んだメジャーな惑星たちが夜空の主役になっている感じですが、お馴染みの秋の星座もすっかり夜空高くに上がるようになりました。
今回の英語は、そんな秋の星座の代表格、「Winged Horse(読み:ウィングド ホース)=羽の生えた馬」と聞けば、すぐに連想できるかもしれません。そう、天馬、ペガスス座の愛称です。このコーナーでも、以前「Great Square(読み:グレイト スクウェア)=秋の四辺形」としてご紹介した通り、四角に並んだ星が印象的な星座です。周囲には、このWinged Houseに乗っていたペルセウスや、同じ神話に登場するエチオピア王家の面々が集まっていますので、神話と星空を一緒に楽しむには最適のエリアです。
さて、うれしいニュースを1つ。長らくお待たせしておりました工事が完了し、いよいよ11月1日(日)から猪名川天文台が再開できることになりました。感染症予防に十分注意した上で、みなさまのお越しをお待ちしております!
(まるちゃん)

【Winged Horse(ペガスス座)とCassiopeia(カシオペア座)

(第150号)
Red Planet

読み:レッド プラネット
意味:赤い惑星、火星の愛称

暑い夏が終わり、だんだん秋らしくなってきました。梅雨~猛暑と激しく季節が変わった後、なんだかようやくお天気もひと段落したように感じます。このまま大きな台風とかなく穏やかに秋を堪能したいものですね。
夜空はというと、東の空に見慣れない明るくて赤い星が出ているのに気づかれた方も多いかもしれません。これが、今回の英語「Red Planet(読み:レッド プラネット)」、その名の通り「赤い惑星」=「Mars(読み:マーズ)=火星」です。いよいよ2年2か月ぶりに、10月6日に地球に最接近することで話題になっています。Red Planetの愛称の通り、Marsといえばなんといってもその赤い色が目を引きますが、夜空の中の位置にもぜひご注目ください。毎日眺めていると、どんどん位置が変わっていくのが分かります。まさに“地球がMarsを追い抜いている”様子を体感できて、自分が地球と共に宇宙の中を動いている気分になれる・・と思います!
Red Planetが夜空高くに煌々と輝く姿を見られるのは2年に一度だけ。ぜひこの機会に、Red Planetの赤い光をご覧ください!
(まるちゃん)

【Red Planet(赤い惑星):Mars(火星)(撮影:2020年9月22日)

(第149号)
Perseverance

読み:パーシビアランス
意味:忍耐、不屈の努力、NASAの火星探査車の名前

つい先月、長―い梅雨がようやく終わりを・・・と書いたと思ったら、今度は一転して毎日ギラギラと暑い夏の日が続いていますね。太陽が待ち遠しく思ったものでしたが、ここまで晴れると“もうたくさん”とも言いたくなります。なかなか人類の都合よくはいかないものですね。
さて、今回の英語「Perseverance(読み:パーシビアランス)」は、「忍耐」「根気」「不屈」など“じっと耐えて頑張る”イメージの単語ですが、これが星にまつわる理由は、この名前が付いた「Rover(読み:ローバー)=探査車」を乗せた探査機が、現在「Mars(読み:マーズ)=火星」に向かって飛行中だからです。NASAのMARS 2020ミッションで、この7月に打ち上げられ、来年2月にMars着陸予定です。Marsは2年2か月毎に地球と接近しますが、間もなく10月6日に最接近する予定で、これに合わせて地球から複数の探査機がMarsを目指しています。果たして、人類にどんな発見をもたらしてくれるでしょうか?
このPerseveranceの命名、なんだかコロナ問題で不自由な生活が続く自分達を励ましてくれているみたいで、筆者はちょっと気に入っています。間もなく東の空で見ごろになるMarsを眺めながら、探査機たちの無事のMars到着を祈りたいと思います。
(まるちゃん)

【MARS 2020 MISSION PERSEVERANCE ROVER

(第148号)
Radiant

読み:ラディアント
意味:キラキラ輝く、明るい、(流星群の)放射点

一体いつまで続くんだろう、、とぼやきたくなるような長ーい梅雨が、ようやく終わりを迎えそうですね。夏のギラギラした太陽も、いつもより短い夏休みに合わせるかのように、8月に入ってからの登場になるようです。なんだか待ち遠しい気がしてきますね。
夏休みといえば、「いながわ星まつり」など星にまつわるイベントも盛りだくさんのシーズンですが、残念ながら、今年は猪名川天文台が安全対策工事で休館中のため、イベントはありません。でも、地上のそんな事情とは関係なく、夜空ではいつもの夏のイベントが繰り広げられます。夏休み恒例の天文イベントといえば、このコーナーでもご紹介したことのある「Perseids(読み:ペルシイズ)=ペルセウス座流星群」。いつもお盆付近に見ごろになる流星群で、今年は8月12日深夜~13日未明あたりに一番見えるようです。今回の英語「Radiant(読み:ラディアント)=放射点」は、そんな流星群にまつわる英語で、”Radiantと呼ばれる夜空の1点から全ての流星が流れてくる”ように見えます。Perseidsの場合は、その”点”がペルセウス座にあるので、ペルセウス座流星群と呼ばれる訳です。
世の中新型コロナウィルス問題でまだまだ不便な生活が続きますが、夏の夕涼みに、ペルセウス座のRadiantから流れてくる流星たちを眺めてみるのはいかがでしょうか。
(まるちゃん)

【Perseids ペルセウス座流星群(撮影:2018年8月13日)

(第147号)
Eclipse Magnitude

読み:エクリプス マグニチュード
意味:(日食・月食における)食分

梅雨、雨や曇りの日が多く、星の見にくいシーズンですが、先日ちょっと話題になった天文現象がありました。「Partial Solar Eclipse(読み:パーシャル ソーラー エクリプス)=部分日食」です。新聞やニュースでご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。残念ながらここ猪名川町は曇り空で、筆者も夕方の西空を眺めていましたが、なんとかぎりぎり太陽の形が分かるかどうか!?くらいのお天気でしたね。それでも、いつもの同じ時間帯と比べると少し暗くなっていることが感じられて、日食の気分を味わえた気がします。
さて、今月の星にまつわる英語は、そんな日食にまつわる「Eclipse Magnitude(読み:エクリプス マグニチュード)=食分(読み:しょくぶん)」です。太陽の直径を「1」とした時に、どれだけの割合が月の影に隠されたかを表す数値で、今回のPartial Solar Eclipseでは、大阪の最大のEclipse Magnitudeは「0.538」でした。「0.5」以上ということは、丸い太陽の真ん中まで欠けた状態だったということですので、少し辺りが暗くなったのもうなずける気がしました。
次に日本で本格的な日食が見えるのは、2030年!とのこと。しばらく先になりますが、その頃には宇宙のことがもっと色々分かっているかも!?と今から楽しみですね。
(まるちゃん)

Partial Solar Eclipse 2020/6/21 (Eclipse Magnitude:0.538)

撮影:田渕弘一 2020年6月21日

(第146号)
Time-Lapse

読み:タイム ラプス
意味:低速度撮影

ようやく緊急事態宣言が解除され、少しずつ外出する機会が増えた方もいらっしゃるかもしません。猪名川天文台にもぜひ!とお声がけしたいところですが、HPに記載の通り、猪名川天文台ではこの機会に道路の工事をすることになり、10月末まで休館することになりました。みなさまにお越しいただけないのは本当に残念なのですが、また夜空高くに「Andromeda Galaxy(読み:アンドロメダ ギャラクシー)=M31=アンドロメダ銀河」が昇る頃、大野山の山頂でお待ちしております。
さて、今月の星にまつわる英語は、「Time-Lapse(読み:タイム ラプス)=低速度撮影」です。最近ではスマホのカメラにも機能が搭載され、すっかりお馴染みかもしれません。一定の間隔を空けて何枚も写真を撮り、それをパラパラ漫画のように連続で映した動画です。普通に夜空を見上げると、星は同じ場所でじっと輝いていますが、Time-Lapseで時間をかけて撮影すると、東から西へ星々がゆっくり動いていく様がよく分かり、地球はこの速度で自転しているんだなあと実感します。
猪名川天文台では、YouTubeの「猪名川天文台動画チャンネル」でいろいろなTime-Lapse動画を配信しています。公開中の「猪名川天文台のきれいな星空2019」では、昨年撮影された動画がきれいに編集されていますので、有咲りんさんの素敵な歌声と共に、ぜひご覧ください!
(まるちゃん)

猪名川天文台のきれいな星空2019

(音楽付)

【Time-Lapse】

(第145号)
Opera Glas
s
読み:オペラ グラス
意味:オペラグラス(小型の双眼鏡)

春本番、一年のうちでも一番気持ちのよい季節ですね。 こんなに良いお日柄なのに、お出かけすることもままならないのは本当に残念ですが、もう少しの辛抱と信じて、夕方にベランダから 「Evening Star(読み:イブニング スター)=宵の明星」を眺める今日この頃です。
さて、今月の星にまつわる英語は、星を眺める際の小道具の1つ「Opera Glass(読み:オペラ グラス)=オペラグラス」。 オペラグラスといえば小さな双眼鏡で、“オペラ”と名の付く通り観劇やスポーツ観戦などで活躍する道具ですが、実は夜空を眺めるのにもとっても役に立ちます。 本格的な双眼鏡や望遠鏡に比べるとずっと簡単な作りですが、そのお陰で、小さくて軽くて、手に持って夜空を眺めていても疲れにくい、など利点もたくさんあります。 もし星を眺める目的で用意される場合は、とにかく視界が広いものがお奨めです。 筆者も1つ持っていますが、肉眼では見えない星が見えて、星座の形をたどるだけでも結構楽しめます。
世の中大変な状況が続いていますが、夜空ではいつも通り、春の星座たちが見ごろになってきました。 Opera Glassを使ったり、肉眼だったり、夜空を眺めながら、いろいろな事態が早く落ち着くよう祈っています。
(まるちゃん)

【Opera Glass】