土星観測情報 |
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【土星の見える位置】 2018年は、土星の北側が見えており環の傾きは昨年よりも若干小さくなりましたが、まだまだ大きく傾いています。 土星は、今年はいて座の中を移動します。 ![]() 【図1】2018年の土星の見える位置 ![]() 【表1】2018年の土星の明るさと環の視直径 【土星の環と表面の縞模様】 土星の見どころは、本体と環の部分に分けることができます。 まず本体部分ですが、淡いながらも何本かの縞模様を確認することができます。 何本見ることができるか確認してください。土星の環は小さな無数の氷から出来ており、 その厚さは数百メートルから1キロ程度ともいわれております。今年の環は、大きく開いている状態で、 外側から大きく分けてA環、B環、C環を望むことが出来ます。 また、シーイングが良ければA環とB環との間の「カッシニの空隙」といわれる黒い筋を観察することができ、 大口径の望遠鏡でいろいろな好条件が重なれば、A環の中にあるとても細い「エンケの空隙」を 見ることができるチャンスに恵まれるかもしれません。じっくり観察してみてください。 ![]() 【図2】土星の模様と名称 【観望のポイントは適正倍率と好シーイング】 観望の決め手は大気の流れが安定している状態(好シーイング)で見ることが絶対に良い。 土星の像が動き回っている状態では、いくら頑張って見ても模様の様子すらはっきり分かりません。 ゆらぎのない土星が見えた晩には、模様や、環の状態まで驚くほど良く見えますのでゆっくりと観察してください。 さて、望遠鏡の倍率なのですが、土星などの惑星を観察する場合、高倍率で見ることが望ましいのですが、 倍率を上げると像は暗くなり、ボケ気味となってしまうといった状況におちいります。 それらのことからすれば、むしろ適正倍率で楽しむほうが得策のような気もいたします。 では、適正倍率とは、普通望遠鏡の口径(cm)の20倍程度といわれております。 たとえば、10cmの口径の望遠鏡であれば、10の20倍である200倍となります。 しかし、これは一応の目安であって、好シーイングに恵まれた晩には欲張って倍率を上げてみても よいのではないかと思います。結局は、観望時の時々の判断で臨機応変に試してみてください。 【土星の衛星】 土星には、およそ60個の衛星が見つかっており、その内34個に名前が付けられています。 それら衛星たちは土星の環の傾きと同様の傾きで 土星の周りを回っておりますので、 土星を見るときは必ず環の外側にも注目して、衛星の確認観察してみても 面白いのではないでしょうか。 ![]() 【図3】土星の衛星 【土星の環の傾き】 土星の輪はいつもおなじようにみえるわけではなく、その傾きが変化します。 これは、土星の赤道面が 26.7度傾いているため、29.5年の公転周期の間に大きく傾いて 輪の北側や南側をみせるときや、ま横をむいて水平にみえるときがあるからです。 最近は1995年にま横をむいてから、輪の南側をみせるようになり、2002年に傾きがいちばん大きく、 2009年にふたたび水平になりました。その後は、環の北側を見せるようになり、次第に環の傾きが大きくなり 2017年傾きが最大となります。 ![]() 【図4】2004年の土星の環の傾き ![]() 【図5】2006年の土星の環の傾き ![]() 【図6】2008年の土星の環の傾き ![]() 【図7】2009年の土星の環の傾き ![]() 【図8】2011年の土星の環の傾き ![]() 【図9】2012年の土星の環の傾き ![]() 【図10】2013年の土星の環の傾き ![]() 【図11】2014年の土星の環の傾き ![]() 【図12】2015年の土星の環の傾き ![]() 【図13】2016年の土星の環の傾き ![]() 【図14】2017年の土星の環の傾き ![]() 【図15】2018年の土星の環の傾き ![]() 【図16】2019年の土星の環の傾き 【昼間の土星食(2014年9月28日)】 9月28日の昼間に土星が月齢4の月に隠される土星食が観られます。 前回は、2007年でしたので7年ぶりの非常に珍しい現象です。 ただし、今回は昼間の現象となりますので、肉眼はもとより双眼鏡や小口径の望遠鏡では見ることができません。 当日は、猪名川天文台では特別に開館時間を繰り上げて観望会を実施しますので、大口径の望遠鏡で土星食を観察しましょう。 猪名川町では、土星は 12時7分ごろから月の影の部分から潜入を開始し、13時22分ごろから月の明るい部分から出現します。 ![]() 9月28日の猪名川町での土星食の様子。Stellariumで作成 【2014年9月28日に猪名川天文台で観られた昼間の土星食の様子】 快晴で土星食を迎え、およそ20人の方々が土星食を楽しみに観望会にご参加いただいていましたが 50cmの反射望遠鏡でも肉眼で土星を確認することはできませんでした。 そこで、50cmの反射望遠鏡で写真撮影しその場で画像処理をすることに挑戦し、潜入は確認できませんでしたが、 出現はなんとかみんなで確認することができました。 ![]() 猪名川天文台で観られた昼間の土星食の出現の様子 ▲の先のところのぼやっと白く見えるのが土星です。 【日時】 2014年9月28日13:24頃 【撮影地】 猪名川天文台 【望遠鏡】 50cmカセグレン反射望遠鏡 【カメラ】 Canon EOS Kiss X4 【撮影条件】 ISO200 1/800秒 15枚コンポジット 中央部をトリミング |