彗星観測情報


【ウィルタネン彗星】

ウィルタネン彗星の姿


【ジョンソン彗星】

ジョンソン彗星の姿


【カタリナ彗星】

カタリナ彗星の姿


【ラブジョイ彗星】

ラブジョイ彗星の姿


【パンスターズ彗星】

パンスターズ彗星の姿


【ハートレイ彗星】

見かけの動き

ハートレイ彗星の姿


【ルーリン彗星】

見かけの動き

ルーリン彗星の姿


【ホームズ彗星】

見かけの動き

ホームズ彗星の姿


【ニート彗星】

ニート彗星(2004/5/14)



ウィルタネン彗星(46P/Wirtanen)
★2018年12月12日 ウィルタネン彗星が近日点を通過★

 1948年にカール・ウィルタネンが発見した周期5.4年の周期彗星で、遠日点が木星軌道付近にある、木星族彗星です。
 2018年12月12日に近日点を通過し16日には地球まで0.078AUまで接近しました。

★ウィルタネン彗星の姿★
 
2018年12月12日のウィルタネン彗星の姿
 【撮 影】 長濱辰夫
 【日 時】 2018年12月12日21:24
 【撮影地】 加東市
 【望遠鏡】 F:504mm
 【画像処理 中央部をトリミング】

ジョンソン彗星(C/2015 V2)
★2017年6月12日 ジョンソン彗星が近日点を通過★

 カテリナ・スカイサーベイによって2015年11月3日に発見されたジョンソン彗星が、 2017年6月4日に地球に最接近(0.81au)そして12日には近日点を通過(太陽に最接近)します。
 当初、5月下旬から6月中旬にかけて5等級まで明るくなると予想されていましたが、残念ながら7等星台止まりとなりそうです。
 この彗星は、近日点が地球軌道のすぐ外側にあるので、5月〜6月上旬にかけて一晩中観ることができます。

★ジョンソン彗星の姿★
 
2017年5月27日のジョンソン彗星の姿
彗星のコマから左上に向かってかすかに尾が伸びているのがわかります。
 【撮 影】 畑田尚起
 【画像処理】畑田尚起(トリミング)
 【日 時】 2017年5月27日22:10〜22:17
 【撮影地】 猪名川天文台
 【望遠鏡】 15cmアポクロマートレンズ屈折望遠鏡
 【カメラ】 EOS Kiss X6i
 【撮影条件】IS03200 2分×4枚コンポジット


カタリナ彗星(C/2013US10)
★2016年1月16日 カタリナ彗星が地球に最接近★

 カタリナ彗星(C/2013US10(CATALINA))は、2013年10月にアリゾナ大学の月惑星研究所のグル―プが発見した新しい彗星で、 2015年11月16日に太陽へ最も近づく「近日点」を通過し、その後2016年1月16日に地球に最接近したあと北上し、 2月上旬には猪名川天文台の開館時間に観察できるようになりました。
 明るさのピークは過ぎており、次第に暗くなっていきますが、2月7日にその姿を撮影することができました。

★カタリナ彗星の姿★
 
2016年2月7日のカタリナ彗星の姿
彗星のコマから右下と右上にかすかに尾が伸びているのがわかります。
 【撮 影】 畑田尚起
 【画像処理】畑田尚起(トリミング)
 【日 時】 2016年2月7日20:22〜20:41
 【撮影地】 猪名川天文台
 【望遠鏡】 15cmアポクロマートレンズ屈折望遠鏡
 【カメラ】 EOS Kiss X6i
 【撮影条件】IS03200 1分×1枚+2分×9枚コンポジット


ラブジョイ彗星(C/2014Q2)
★2015年2月20日 ラブジョイ彗星がM76付近を通過★

 ラブジョイ彗星(C/2014Q2(LOVEJOY) )は、2014年8月17日(世界時)に、 オーストラリアのアマチュア天文家テリー・ラブジョイにより発見された彗星で、 1月7日に地球に0.47天文単位まで接近し、その後、1月30日に近日点を通過しました。
 1月7日の接近時には4等星まで増光し、その後2月に入って5等級から6等級台へと次第に暗くなっています。
 2月20日には、惑星状星雲M76に接近しました。

★ラブジョイ彗星の姿★
 
2015年2月20日のラブジョイ彗星の姿
左上の彗星の尾の先に青白く写っているのは、惑星状星雲M76です。
 【撮 影】 畑田尚起
 【画像処理】畑田尚起(トリミング)
 【日 時】 2015年2月20日20:12〜20:20
 【撮影地】 猪名川天文台
 【望遠鏡】 15cmアポクロマートレンズ屈折望遠鏡
 【カメラ】 EOS Kiss X6i
 【撮影条件】IS03200 1分×1枚+2分×2枚+3分×2枚コンポジット


パンスターズ彗星(C/2011 L4)
★2013年3月10日 パンスターズ彗星が近日点を通過★

 パンスターズ彗星(C/2011 L4 (PANSTARRS) )は、2011年6月6日(世界時)に、 米国ハワイ州・マウイ島のハレアカラに設置されたパンスターズ1望遠鏡により発見された彗星で、 太陽に近づくのは今回一度きりで、二度と戻ってこない彗星だと考えられています。
 2013年3月10日に近日点を通過したパンスターズ彗星は、3月から4月にかけて日没直後西の低い空に見られました。
 猪名川天文台では3月16日(土)にパンスターズ彗星観望会と写真撮影会を開催しましたところ、 たくさんの天文ファンの方々にご来台いただきました。当日は薄雲の影響で肉眼では観ることはできませんでしたが、写真の撮影に成功することができました。
 明るさは2等星程度で、当初の予報ほどは明るくはなってはいませんが望遠鏡で写真撮影すると尾が延びている姿(写真右上の円の中)が観察できました。

★パンスターズ彗星の姿★
 
2013年3月15日・16日のパンスターズ彗星の姿
西の空に見えるパンスターズ彗星(白線の先がパンスターズ彗星)
円の中の写真は15日に望遠鏡で撮影した拡大写真
 【撮 影】 森田孝久(円内の拡大写真)・畑田尚起(風景)
 【画像処理】森田孝久(中央部トリミング)・畑田尚起
 【日 時】 拡大写真2013年3月15日、風景写真2013年3月16日19:06
 【撮影地】 猪名川天文台
 
 2013年3月21日のパンスターズ彗星の姿
 【撮 影】 溝上好弘
 【画像処理】溝上好弘  【日 時】 2013年3月21日19:10
 【撮影地】 川西市美山台
 【カメラ】 EOS KISS 210o F5.6
 【撮影条件】ISO400 露出5秒×4枚コンポジット


ハートレイ彗星(103P)
★2010年10月20日 ハートレイ彗星が地球に最接近★

 103P/ハートレイ彗星は、1985年に発見された周期6.47年の周期彗星です。
 発見されてから5回の回帰をしているこの彗星が、今回の回帰では地球軌道のすぐ外側を通過し、 最接近の10月20日には地球に0.12天文単位(約1800万km)まで近づきます。 この時の明るさは4等台と予測され、肉眼で見える可能性もあります。

★ハートレイ彗星の見かけの動き★
 
                  (Stella Theater Proで作成)

 103P/ハートレイ彗星は、10月上旬にカシオペア座付近を通過し、10月中旬にペルセウス座、 10月下旬にぎょしゃ座からふたご座、そして11月上旬から下旬にかけてふたご座、こいぬ座、いっかくじゅう座へと、 まさに、天の川を下るように移動します。

★ハートレイ彗星の姿★
 
 2010年10月1日のハートレイ彗星の姿
 【撮 影】 長濱辰夫
 【画像処理】長濱辰夫・畑田尚起(中央部トリミング)
 【日 時】 2010年10月1日23:15
 【撮影地】 加東市
 【望遠鏡】 ペンタックスEDHF105(504mm F:4.8)
 【カメラ】 EOS KISS Digital N
 【撮影条件】露出3分

 
 2010年10月17日のハートレイ彗星の姿
 【撮 影】 長濱辰夫
 【画像処理】長濱辰夫・畑田尚起(中央部トリミング)
 【日 時】 2010年10月17日1:45
 【撮影地】 加東市
 【望遠鏡】 ペンタックスEDHF105(504mm F:4.8)
 【カメラ】 EOS KISS Digital N
 【撮影条件】ISO800 露出3分

10月1日の時は望遠鏡でもかろうじて確認できる程度でしたが、今回は双眼鏡でも比較的簡単に淡くボーッとした広がりが確認できました。 日ごとに増光しているようです。


ルーリン彗星(C/2007 N3)
★2009年2月24日 ルーリン彗星が地球に最接近★

 2007年に台湾のルーリン(鹿林)天文台で発見された、ルーリン彗星(C/2007 N3)が、 2月24日に地球に約0.4天文単位まで接近します。
 24日の彗星は、ほぼ衝(地球から見てちょうど太陽の反対側)の位置にあり、−晩中見ることができます。
 明るさは、4等級程度になると期待されていますので、空が暗い所であれば肉眼でも見ることができるかもしれません。
 ルーリン彗星は、2月1日はてんびん座に位置し、その後2ケ月かけて、おとめ座、しし座、かに座を通過し、 4月1日には、ふたご座に到達します。
 しし座を過ぎたあたりから急速に地球から遠ざかりますので、見ごろは、2月中旬から3月上旬ごろまでとなるでしょう。
 また、2月24日から25日にかけて、ルーリン彗星が土星の南約3度のところを通過します。 双眼鏡なら、同一視野内に両方の天体を見ることができるでしょう。

★ルーリン彗星の見かけの動き★
 

★ルーリン彗星の姿★
 
 2009年2月21日のルーリン彗星の姿
 【撮 影】 長濱辰夫
 【画像処理】長濱辰夫
 【日 時】 2009年2月21日23:37
 【撮影地】 猪名川町大野山
 【望遠鏡】 ペンタックスEDHF105(700mm F:6.7)
 【カメラ】 EOS KISS Digital N
 【撮影条件】ISO800 露出3分

 
 2009年2月21日のルーリン彗星の姿
 (左下だけでなくと右上にもかすかな尾が見られます。)

 【撮 影】 森田孝久
 【画像処理】森田孝久
 【日 時】 2009年2月21日
 【撮影地】 猪名川町大野山
 【カメラ】
 【撮影条件

 
 2009年3月1日のルーリン彗星の姿
 【撮 影】 長濱辰夫
 【画像処理】長濱辰夫
 【日 時】 2009年3月1日22:09
 【撮影地】 猪名川町大野山
 【望遠鏡】 ペンタックス105EDHF(レデューサー使用504mm F:4.8)
 【カメラ】 EOS KISS Digital N
 【撮影条件】露出3分

 
 2009年3月1日のルーリン彗星の姿(意外と尾が伸びています)
 【撮 影】 長濱辰夫
 【画像処理】長濱辰夫
 【日 時】 2009年3月1日22:32
 【撮影地】 猪名川町大野山
 【カメラ】 ビクセンVX-1 SMC PENTAX 200mm F:5.6
 【フィルム】FUJIFILM SUPERIA Venus 400
 【撮影条件】露出5分

 
 2009年3月1日のルーリン彗星の姿
 【撮 影】 森田孝久
 【画像処理】森田孝久
 【日 時】 2009年3月1日
 【撮影地】 猪名川町大野山
 【カメラ】
 【撮影条件】露出5分×4枚コンポジット


ホームズ彗星がアウトバーストで2等台に!!

 公転周期が6.88年のホームズ彗星(17P/Holmes)は、2007年5月4日に近日点を通過した後太陽から遠ざかりつつあります。 このホームズ彗星は、2007年10月23日時点では約17等級で観測されていたのですが、10月24〜25日にかけて 約14等(約40万倍)も明るくなるという歴史的な増光現象(アウトバースト)を起こしました。

猪名川天文台運営委員による観測結果を「ホームズ彗星観測記録」(PDFファイル 1.8MB)にまとめました。

★ホームズ彗星の見かけの動き★
 2007年11月はペルセウス座の中を移動していきます。
 
     ホームズ彗星の見かけの動き方


★ホームズ彗星の姿★
 ホームズ彗星は肉眼でもはっきりと見え、双眼鏡で見ると下の写真のようにぼやっとガスが広がったように見えます。
 
 2007年11月3日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 溝上好弘
 【画像処理】溝上好弘
 【日 時】 2007年11月3日21:10
 【撮影地】 猪名川天文台
 【カメラ】 EOS KISS 210mm F5.6
 【撮影条件】ISO400 3分 3枚コンポジット

 望遠鏡で拡大すると、ガスの広がりの中心に核が白い点に見えています。
 
 ホームズ彗星の核の拡大
 【撮 影】 畑田尚起
 【画像処理】畑田尚起
 【日 時】 2007年11月3日20:46
 【撮影地】 猪名川天文台
 【望遠鏡】 15cm屈折望遠鏡
 【カメラ】 QV-2900UX+XL40o
 【撮影条件】ISO80 30秒 4枚コンポジット

  
           ホームズ彗星の見かけの大きさと明るさの変化
  (1週間で直径が2倍強に膨らんでいますが、その分、明るさは暗くなっています。)
 【日 時】 2007年11月3日23:20        【日 時】 2007年11月17日23:20
 以下共通
 【撮 影】 長濱辰夫
 【撮影地】 三田市
 【望遠鏡】 ペンタックス105EDHF f:504mm(レデューサー使用) F:4.8
 【カメラ】 EOS Kiss digital N
 【撮影条件】露出時間1分

 
 2007年11月3日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 森田孝久
 【画像処理】森田孝久
 【日 時】 2007年11月3日
 【撮影地】 猪名川町

 
 2007年11月7日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 森田孝久
 【画像処理】森田孝久
 【日 時】 2007年11月7日
 【撮影地】 猪名川町

 
 2007年11月8日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 森田孝久
 【画像処理】森田孝久
 【日 時】 2007年11月8日
 【撮影地】 猪名川町

 
 2007年12月2日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 石丸洋一郎
 【画像処理】石丸洋一郎
 【日 時】 2007年12月2日0:53
 【撮影地】 猪名川パークタウン
 【カメラ】 EOS 10D f:75 mm(EF 75-300mm)F:6.7
 【撮影条件】露出時間2分

 
 2007年12月8日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 溝上好弘
 【画像処理】溝上好弘(ステライメージ・フォトショップ)
 【日 時】 2007年12月8日22:41
 【撮影地】 猪名川天文台
 【カメラ】 EOS KISS 210mm F5.6
 【撮影条件】3分×1枚+5分×1枚+7分×1枚 コンポジット

 
 2007年12月16日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 石丸洋一郎
 【画像処理】石丸洋一郎
 【日 時】 2007年12月16日0:43
 【撮影地】 猪名川パークタウン
 【カメラ】 EOS 10D f:28 mm(EF 28-80mm)F:6.7
 【撮影条件】露出時間5分

 
 2008年1月6日のホームズ彗星の姿
 【撮 影】 中村正之
 【画像処理】中村正之
 【日 時】 2008年1月6日23:31〜
 【撮影地】 猪名川天文台
 【望遠鏡】 ペンタックス100SDUFU+LPS-P2フィルター
 【カメラ】 EOS40D(IDAS改造)
 【撮影条件】露出時間10分×2枚合成
 【コメント】眼視では観測が困難なほど「非常に淡く」、予め位置が解っているので認識
       できる程度。撮影原画を見ると、背景に溶け込んでしまって写りが確認でき
       ないほどで、処理を強烈にして「やっと」見えるようになりました。
       位置は、ペルセ「β」星と「θ」を結ぶ線分1/3ほどの[β]星の近く。

 
 2008年3月5日のホームズ彗星とカリフォルニア星雲
 【撮 影】 溝上好弘
 【画像処理】溝上好弘 ステライメージ・フォトショップ(一部トリミング)
 【日 時】 2008年3月5日21:03〜
 【撮影地】 猪名川町大野山
 【望遠鏡】 ケンコースカイメモ
 【カメラ】 EOS kiss f135 o F4.0
 【撮影条件】ISO400 露出5 分×1 枚+8 分×2 枚+12分×1 枚


★2004年5月14日のニート彗星★
 5月15日に予定していました彗星観望会は残念ながら雨の予報で絶望的でしたので前日の14日に 彗星の写真撮影にチャレンジしました。
 14日のニート彗星は、かに座の甲羅にある散開星団M44通称プレセペのすぐしたあたりに在りました (写真1参照)。肉眼では見ることができませんでしたが、双眼鏡ではぼやっとした彗星の核と左上に 向かってのびる彗星の尾がわずかに観察することができました。写真1でもわずかに左上に向かって尾が のびているのが写っています。
  猪名川天文台の50cmの望遠鏡で彗星の核を見ると写真2のように見えます。核の周りを噴出したガスが 取り囲んでいるのがよくわかります。

 
【写真1】M44(プレセペ)に接近するニート彗星
 【日 時】 2004年5月14日21:31〜22:00
 【撮影地】 猪名川天文台
 【カメラ】 QV-2900UX
 【撮影条件】ISO320 1分 11枚コンポジット

 
【写真2】ニート彗星の核の拡大
 【日 時】 2004年5月14日19:57
 【撮影地】 猪名川天文台
 【望遠鏡】 50cmカセグレン反射望遠鏡
 【カメラ】 ニコンクールピクス
 【撮影条件】1分


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